Hyper-V上にCentOSのインストールから起動するまでに必要な作業
掲載日:2020年12月8日
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概要
CentOSのインストールから起動するまでに必要な作業についてです。CentOS 7.6 (1810)を使って構築していきます。 今回はHyper-V上にCentOSをインストールします。Hyper-Vは仮想化システムです。 知らない人は「VMware ESXi」「VMware Workstation Player」などをイメージしてもらえれば良いかと思います。
以下が今回作成する環境となります。
OS | Windows10 Pro |
---|---|
仮想マシン | Hyper-V |
仮想OS | CentOS 7.6 (1810) |
図にすると以下の様になります。
1. CentOSのダウンロード
以下のサイトからCentOSのISOファイルをダウンロードします。
https://www.centos.org/download/
2. 仮想マシンにセットアップ
ダウンロードしたファイルを仮想マシンにアップします。今回ダウンロードしたファイルは「CentOS-7-x86_64-DVD-1810.iso」となります。
まずは、Hyper-Vを起動します。
「新規」⇒「仮想マシン」を選択します。
「次へ」を選択します。
任意の「名前」を入力して(「test_CentOS」と入力)、「次へ」を選択します。
「第1世代」を選択して、「次へ」を選択します。
デフォルト値のまま(起動メモリ「1024」)、「次へ」を選択します。
デフォルト値のまま(接続「接続しない」)、「次へ」を選択します。
サイズを「10GB」に変更して、「次へ」を選択します。 あまり大きいサイズを指定しすぎるとパソコンの容量を逼迫してしまうので、10GB程度にしましょう。10GBで十分な容量となりますし、必要であれば後から拡張も可能です。
「ブートCD/DVD-ROMからオペレーティングシステムをインストールする」を選択し、 「イメージファイル」を選択し、 最初にダウンロードしたCentOSのISOファイルを選択します。(「CentOS-7-x86_64-DVD-1810.iso」を選択しています。) 設定が完了したら、「次へ」を選択します。
「完了」を選択します。
作成した「test_CentOS」が表示されます。
3. CentOSの起動
右クリックを押して「起動」を選択します。
「実行中」となったらダブルクリックします。
パソコンのスペックにもよりますが、インストールが開始され15分前後待つと以下の画面になります。 「日本語」を選択して「続行」を選択します。
「インストール先」を選択します。
設定値は特に変更せず「完了」を選択します。
「インストールの開始」を選択します。
インストールが開始されます。続いてrootユーザ(管理者ユーザ)のパスワード変更を行います。
パスワードを入力して、「完了」を選択します。
パソコンのスペックにもよりますが、30分前後待つと以下の画面になります。「再起動」を選択します。
以下の画面が表示されたら無事にインストール完了です。rootでログインしてみましょう。
rootでログイン完了です。
4. NICの設定(ネットワーク設定)
起動まで完了しましたが、最後にNICの設定を実施します。 この設定が終わらないとyumコマンドなども実行出来ません。(外部にアクセス出来ないので) また、TeraTermによる接続も出来ません。
下図の様になるように設定していきたいと思います。
まずは、①のCentOSのNICの設定をしていきます。 以下のコマンドを実行します。
[root@hostname ~]# nmcli connection modify eth0 ipv4.method manual ipv4.addresses 192.168.50.10/28 ipv4.gateway 192.168.50.1 ipv4.dns 8.8.8.8
[root@hostname ~]# nmcli nmcli connection modify eth0 connection.autoconnect yes
[root@hostname ~]# nmcli connection down eth0
[root@hostname ~]# nmcli connection up eth0
「nmcli connection modify eth0 ipv4.method manual ipv4.addresses 192.168.50.10/28 ipv4.gateway 192.168.50.1 ipv4.dns 8.8.8.8」は 「IPアドレス:192.168.50.10、デフォルトゲートウェイIP:192.168.50.1、DNSサーバのIP:8.8.8.8」にする設定です。 「DNSサーバのIP:8.8.8.8」はgoogleのDNSサーバのIPです。こちらの設定がないと、yumを実行した時に名前解決できず「Could not resolve host: ~」と表示されるので 忘れずに設定しましょう。
「nmcli nmcli connection modify eth0 connection.autoconnect yes」はサーバ起動時に自動でNICが起動する設定です。 この設定をしないと毎回、「nmcli connection up eth0」を実行しないとNICが有効にならないです。
続いて②の仮想ルータの設定です。Hyper-V上のネットワークアダプタの設定を「接続されていません」から「Default Switch」にします。 この設定により、図の①から②が繋がります。
②のIPアドレスの設定としてWindows側の設定をします。 ネットワーク接続画面から「vEthernet (Default Switch)」の設定を変更します。
デフォルトゲートウェイは設定不要です。
続いて③の設定です。私は普段Wifiでネットに接続しているのでこちらの設定になります。 普段ネットワークに接続する時に使っているNICの設定を確認してください。基本的に現在有効になっているもの(vEthernet (Default Switch)以外で)が普段使っているものだと思います。
こちらは、普段インターネットに接続するNICの設定となりますが、普段「IPアドレスを自動的に取得する」になっている場合はそのままで問題ないです。
④のルータの設定は省略します。
上記の設定が完了すると、yumコマンドの実行が可能になり、IPアドレス192.168.50.10でTeraTermによる接続も可能になります。
5. まとめ
CentOS 7.6 (1810)をHyper-Vにインストールする手順を記載させていただきました。 全て無料で実施できるのでLinuxの勉強をしたい方は是非参考にしてCentOSをインストールしてみてください。 インストール後の初期設定に関しては こちら も参考にしてみてください。
最後までご覧いただきありがとうございました。